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その配線は本当に正しい?配線確認の方法とは

電灯のスイッチを押せば電気がついて、コンセントにプラグを挿せばスマホが充電できる。 このように、建物のあちこち当たり前のように電気を使えるのは『正しい配線』が出来ているためです。 今回はそんな正しい配線をするための配線の確認方法についてわかりやすくお話ししていきます。

配線間違いによっておこる危険

建物内で電気工事を行うには電気工事士という国家資格が必要になります。 Q.なぜ国家資格が必要なのでしょうか? 誤った工事には危険性はあるからです。 具外的にどんな危険性があるのか見ていきましょう。

火花が散る

配線を間違えると、回路がショートする可能性があります。 ショートすると基本的には過電流でブレーカーが落ちるのですが、一瞬だけ散る火花が非常に危険。 なにかに燃え移り火災の原因となってしまいます。

重要系統のブレーカーが落ちる

過電流だとしてもブレーカーが落ちてくれるから安心という訳でもありません。 なぜなら一緒に重要な系統まで落ちてしまう事があるからです。 例えば…
  • 重要なデータの管理PC
  • エレベータの系統
  • 冷凍庫
これらのブレーカーが落ちた場合、利用者は非常に困りますよね… 上記のように、安全面以外でも危険が潜んでいます。 配線は通電前にしっかり確認しましょう。

電気が流れるルール

配線間違いの見つけ方を知る前に、電気が流れるルール絶対的なルールを簡単におさらいしましょう。 電気というのは基本的に『往き』と『還り』の2本で回路を組んでいます。
電線が2本あるからといって電路が2本あるわけではなく、上記のように2本をつなぎわせて1本の道をつくるイメージで常に片方向に電流が流れています。 電気は発着点が同じでループを組まないと導通(電気が繋がる状態)にはならないので、それが正しいかを確認する必要があります。

 配線を確認する方法

配線は当社がよく行う盤内配線や、盤→ローカル機器の配線の2パターンがありますが、やることは同じです。 今回は後者を例にとって説明します。 まずはテスター(回路計)を用意しましょう。
テスターでは…
  • 電圧値測定
  • 電流値測定
  • 抵抗値測定
確認出来るのが上記の3つの値。 配線を確認するには『抵抗測定モード』導通(電気が繋がる状態)かどうかを判断します。 テスターによっては配線チェックモードがありますが、原理は同じ。 テスターでの導通チェックの方法を順に説明していきます。

1)無電圧状態にする

テスターで導通チェックをするには、回路内が無電圧の必要があります。 導通チェックを行う回路の直上ブレーカーを必ずOFFにして、検電器かテスターで無電圧を確認しましょう。

2)負荷側を短絡させる

回路をつなげるために、負荷がつながる方を短絡させます。 負荷を接続する前に、電線をくっつけて短絡させるのが1番楽です。 負荷をつないで締まっている場合は、負荷側に接続した「+・-」をジャンパー線を使って短絡させましょう。 これによって、回路が繋がります。 ※有電圧状態で行うとショートするので必ず無電圧でおこないましょう。

3)テスターで導通チェックをする。

テスターには赤(+)と黒(ー)の2食のリード棒が存在します。
盤内でチェックしたい系統のブレーカの二次側にリード棒をあてましょう。 ・抵抗値が限りなく0Ωに近ければ導通 ・間違っている場合はOL(オーバーレンジ)になります ブザー機能が付いているテスターの場合は導通の場合、『ピーッ!』と音がなるのでわかりやすいですね。 もしも、配線が間違っていた場合は系統ミスの場合が多いので他の系統に間違えて接続していないか確認しましょう。

配線ミスは頻繁に起きる

我々の生活を豊かにするために多くの電気設備があるように、配線も同じ数だけ存在します。 たくさんある電線を100%完璧に配線しているか?というと考えにくいですよね… 人間にミスは付き物。多く作業すればそれだけミスも増えていきます。 これは、経験の浅い作業員もベテラン作業員にも等しく言えること。 慣れた作業だとしても『配線は本当にただしいのか?』という疑いの目を光らせるようにしましょう。

まとめ:通電前には必ず配線チェックをして安全を心がけましょう。

本記事では配線チェックの方法についてお話しました。 <今回のまとめ>
  • 配線間違いは危険
  • 電気は導通状態でないと流れない
  • 配線を確認する方法3ステップ
  • 配線ミスを前提に考えましょう
配線間違いは運が悪いと火災につながり、大惨事を招くリスクがあります。 しかし、配線チェックを行うことでそのリスクは限りなく0に近づかせる事が可能です。 通電前にはかならず、系統ごとに導通を確認するようにしましょう。

 

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