ノーヒューズブレーカーとは一般的な配線用遮断機で、漏電ブレーカーとは漏電を感知する仕組みが違います。
ノーヒューズブレーカーは回路内のある一線の電流値を測定し、過電流を検知すれば回路を遮断する仕組みです。
対して漏電ブレーカーは2線間の電力差を計測して遮断する仕組みで、漏電に特化しているといえます。
ノーヒューズブレーカーとは
ノーヒューズブレーカーとは一般的な配線用遮断機で、MCCB(Molded Case Circuit Breakerの略)とも呼ばれます。
過電流遮断の一種で、回路内の電流が設定された値より高いことを感知すると回路を遮断する役割があります。
ノーヒューズブレーカーには動作特性がある
またノーヒューズブレーカーには「動作特性」があり、定格の電流値を超えた瞬間にブレーカーが落ちるわけではありません。
「◯◯A(アンペア)流した時に◯秒で止まる」という具体的な数字はメーカーごとに「動作特性図」が公表されているので、必要に応じて確認しましょう。
ノーヒューズブレーカーは用途によって分類される
ノーヒューズブレーカーは、用途別に
- 安全ブレーカー
- モーターブレーカー
- 単3中性線欠相保護付ブレ-カー
- 協約型ブレーカー
- 漏電遮断機
の5つに分類できます。
安全ブレーカー
小型のブレーカーで家庭用の分電盤内、
分岐ブレーカーによく使われます。
- ブレーカーが落ちたけど、家中の電気が消えたわけではない
- 一番大きいブレーカーは落ちていない
という場合、安全ブレーカーが作動している可能性があります。
モーターブレーカー
モーターブレーカーは「回りはじめる瞬間が一番電力を消費する」というモーターの特徴に合わせて、
始動電流では動作しないように作られた配線遮断機です。
単3中性線欠相保護付ブレ-カー
家庭の分電盤でよく使用されています。
「単相3線式」という一般家庭で一番普及している配線方式において、中性線が欠相したときの電圧の変化を検知し、瞬間的に電気を遮断できるというものです。
家庭のみならず
100V、200Vの異なる電圧の規格となっている機械を同時に使う際に用いられる配線遮断機です。
協約型ブレーカー
JIS規格に沿って作られた配線遮断機です。
ブレーカーのサイズ(外径寸法)は各メーカーによってそれぞれですが、
協約型ブレーカーのサイズはどのメーカーでも共通です。
主に電灯分電盤に使用されます。
漏電遮断機
実は漏電遮断機も広い意味ではノーヒューズブレーカーの一種です。
漏電ブレーカーとは
漏電ブレーカーはその名の通り漏電検知に特化した配線遮断機です。
上記の通り普通の配線遮断機は一線(行きもしくは帰り)で電流値を測定することで過電流を検知し遮断しますが、
漏電ブレーカーは二線(行きと帰り)の電流差を測定しています。
漏電が起きなければ、どれだけ電流が流れても二線間の電流値の差はないはず。
逆に
普通の配線遮断機では「過電流」とみなされないような漏電でも漏電ブレーカーなら検知可能、ということになります。
これが漏電ブレーカーのメリットと言えるでしょう。
漏電ブレーカーの種類
漏電ブレーカーにも感度電流によって
動作制限によって
と区分されます。
以下によく使用される漏電ブレーカーの一例を紹介します。
高感度高速形
主な目的は感電防止です。
感電は命にも関わるため、感電を感知した瞬間に動作する必要があります。
定格感度電流は5mA~30mA、動作時間が0.1秒以内。
配線場所はあまり電流が大きくならない分岐回路ごとになります。
高感度時延形
高感度遅延型も目的は感電防止ですが、
高感度遅延型のバックアップ的なポジションです。
定格感度電流は5mA~30mA、動作時間が0.1秒を超え2秒以内。
配線場所は分電盤の主幹となります。
ノーヒューズブレーカーと漏電ブレーカーの見分け方
ノーヒューズブレーカーと、漏電ブレーカーは
によって見分けることが可能です。
現場や家庭の分電盤を見る時には確認してみましょう。
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