電気ケーブル太さの選定表と計算方法【守らないと最悪発火の危険あり】 – 有限会社弥生電機
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電気ケーブル太さの選定表と計算方法【守らないと最悪発火の危険あり】

電気を流すケーブル(電線)の太さをどれくらいにすればよいのかを決める方法について紹介します。 ケーブルの太さは守らないとケーブルの耐用年数が下がってしまったり、最悪の場合発火したりして大変危険です! 一覧でわかりやすい表と、きちんと計算で求める時の方法、両方まとめましたのでぜひご覧ください。

ひと目でわかる、電気ケーブルの太さ選定一覧表

まずは簡易バージョン、流す予定である電流の最大値から求める方法です。 ケーブルをあまり束ねない+長さが60m以内の時の選定基準がこちらです。 最低限この表だけは確認しておきましょう(参考)
サイズ(SQ もしくは mm2外形(mm)許容電流(A)
1.250.919
21.127
3.51.537
5.53.149
83.761
144.988
227115
389.1162
6011.6217
10015.2298
15018.7395
20021.2469
25023.6556
32527650
ケーブルをたくさん束ねると熱を持ちやすくなるため、10本を超えるときはこれらの数字に0.7をかけて使いましょう(内線規程より)。 また線路のこう長が60mを超えるときは、これから紹介する計算での求め方も併用したほうが間違いありません。

電気ケーブルの太さを計算で選定する方法

電気ケーブルの太さを求める基準は上記の「許容電流を基準とする方法」の他にも
  • 電力損失
  • 電圧降下
を基準とする方法があります。 今回は電圧降下を計算式により求めて、ケーブルの太さを決める方法について紹介します。

ケーブル選定の計算式

Vd = KIL(Rcosθ+Xsinθ) ≒ KILR Vd:電圧降下(V)
K:電気方式による係数(下記表参照)
I:負荷電流(A)
L:線路のこう長(km)
R:導体の交流実効抵抗(Ω/km)
Z:インピーダンス(Ω/km)= Rcosθ + Xsinθ
X:リアクタンス = 2πfL(Ω/km)
f:周波数(Hz)
L:インダクタンス(H/km)
cosθ:負荷電流の力率
(力率は1と見て問題ない場面が多いのでcosθ = 1とする)
θ:力率角

表:K値

電気方式K
直流または単相2線式2
単相(中性線間)3線式1
単相(線間)3線式2
三相(線間)3線式√3
三相(中性線間)4線式1
三相(線間)4線式√3

電圧降下計算例

下の条件の時に、許容電流からざっくり選んだケーブルが正しいのか確認をします。
  • 電気方式:単相3線式
  • K = 2
  • 定格電圧V:100(V)
  • 周波数f:60(Hz)
  • 負荷電流I:3(A)
  • 線路のこう長L:80(m)
  • 使用ケーブル:KIV 2mm2
  • R = 10.7(Ω/km:60℃のとき
これらの変数を、計算式に当てはめていきます。 Vd ≒ KILR = 2 × 3 × 0.08 × 10.7 ≒ 5.14 これは定格の100Vに対して5.14%の電圧降下なので、内線規程(1310節)の許容値を超えます。 したがってもう1サイズ上の太さのケーブルを選び、再度計算します。 使用ケーブルをKIV 3.5mm2とすると、 導体の交流実効抵抗 R は6.02です。 同様にVdを計算すると Vd ≒ KILR = 2 × 3 × 0.08 × 6.02 ≒ 2.89 これは定格の100Vに対して2.89%の電圧降下なのでKIV 3.5mmとします。 このようにして選定を行っていきます。

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